1998.1.31

Acetone
Acetone
(Vapor)


 ずっとエーストーンってバンドなんだとばかり思っていたら。アセトンって読むんだそうです。これが3枚目。アメリカで出たのは去年の10月。ニール・ヤングのヴェイパー・レコードからついにメジャー・デビューだ。でもって、めでたく国内盤も出て、はじめてバンド名のちゃんとした読み方がわかった次第。エーストーンの楽器が好きなのかなぁとか思ってたのに(笑)。

 前作は半分くらいがナッシュヴィル録音。カントリーじゃないナッシュヴィルの気運のようなものを聞かせてくれてた佳盤だったけれど。今回は地元カリフォルニア録音。“90年代のヴェルヴェット・アンダーグラウンド”の異名に負けない、たれーっとした、行間たっぷりの演奏で独特の世界を作り上げている。

 こいつら、“スリープ・ロック”とかも言われたりしているんだってね。ダイナソー・ジュニアとかが思い切り力抜いて演奏したらこんな感じになるのかなぁ。ザ・ヴァーヴあたりと比べられることが多いようだけれど、んー、どーでしょー。これは間違いなくアメリカの音だと思う。ユルユルで弾いているからわかりにくいものの、ギターとかベースのリフがCCRみたいだったりするし。ビート感もタイトだし。

 誰が弾いているのか、ペダル・スティールがより一層の浮揚感を付加する「エヴリ・キス」や「オール・ユー・ノウ」、そしてニール・ヤングの『ハーヴェスト』あたりの世界に共通するメロディ感覚をさらにだらしなくしたような「マイト・アズ・ウェル」、けっこう気に入りました。


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