Helioself Papas Fritas (Minty Fresh)
ブライアン・ウィルソンズ・チルドレン、パパス・フリータスのセカンド・アルバムだ。ファンならもう知ってると思うけど、“Papas Fritas=Pop has freed us”なんだそうで。ポップ・ミュージックに対する敬愛の念をきっちり表明したうえで、壊すところはちゃんと壊して今の“ポップ”へと昇華させる手腕は好感度ばっちし。 |
Dare To Be Surprise The Folk Implosion (Communion)
去年、キャッチーな『Kids』のサントラでそこそこ当てたんだから。そういうので押したっていいのにさ。やっぱりルー・バーロウとジョン・デイヴィス、まっすぐなことはしません。これまで同様、二人で自分たちの世界にしっかり閉じこもり、“普通だったらこっちに行けば気持ちよくなるのに”的な部分をすべてはずしまくった鉄壁のフォーク・インプロージョン・ワールドを構築してくれた。いいねー、やっぱり、こいつらは。 |
Flaming Pie Paul McCartney (MPL) (for MUSIC MAGAZINE, June 1997) 4年半ぶりのフル・アルバムだ。その間、ビートルズのアンソロジーものが連発されていたし、ポール単独でもオノ・ヨーコや10CCらと共演したり、チャリティ・アルバムに参加したり、変名プロジェクト“ファイアーマン”のアルバムをリリースしたり。名前を聞かなくなっていたわけじゃないけれど。やはり、ファンとして待っていたのはこれ。ソロ名義でのフツーのフル・アルバム。前作『オフ・ザ・グラウンド』はヘイミッシュ・スチュワートらを含むツアー・バンドでレコーディングされたものだったが、今回は数曲にジェフ・リン、スティーヴ・ミラー、リンゴ・スターらが参加した程度。ほとんどポールひとりで作り上げたものだそうだ。近年はエリック・スチュワートやエルヴィス・コステロと組むなど、新たな曲作りパートナーを求めていたようにも見えるポールだが、今回はそっちの面でもほぼひとりの作業。 |
Blurring The Edges Meredith Brooks (Capitol)
もろにアラニス以降のガール・ロックンロール・シンガーって感じ。オレゴン出身のメレディス・ブルックス。ギターの腕前もなかなか。タフでしなやかにロックしてみせる。そこそこR&Bっぽいアプローチも見え隠れするので、そっちのほうも好きなのかも。全曲とも曲作りに絡んでいるけど、すべて共作になっているので、作詞だけしてるのかもしれない。 |
Dig Me Out Sleater-Kinney (Kill Rock Stars)
アメリカの少年ナイフ(すまん)、スリーター・キニーの3枚目。去年出た『Call the Doctor』に入っていた「I Wanna Be Your Joey Ramone」にはけっこうハマったものです。ベースなしのギター、ギター、ドラムという編成がやけにスリリングでいい。今回もいい味出してます。ソニック・ユース、ラモーンズ、ゴーゴーズ、ディーヴォあたりをごっしゃごしゃにひっかきまわして、それを女の子ならではの踏ん切りのよさで発散するみたいな音が爽快だ。 |
Shaming of the Sun Indigo Girls (Epic)
一方、こちらはちょいとお古いタイプの女流ロックってことになるのかな。ちょっぴりタフなフォーク/カントリー・ロック・サウンドでおなじみ、インディゴ・ガールズ。この人たち、ライヴ盤とかも多いので正確なところは自信ないけど。たぶん6枚目のスタジオ・アルバムだ。 |
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