Pick of the Week


Being There
Wilco
(Reprise)



 とんでもない成長を遂げたセカンド・アルバムだ。

 2枚組19曲。いい曲ばっか。アイデアもふんだん。中心メンバーであるジェフ・トウィーディの才能が爆発した感じ。まあ、彼の場合、間違いなくルーツはカントリーみたいで。その辺からの影響はどっぷり発揮されてはいるのだけれど。それを基調に、ザ・バンドにも通じるスワンプ・フレイヴァーあり、グレイトフル・デッドに通じるアシッド感覚あり、グラム・パーソンズに通じるコズミック・カントリー・ロック・フレイヴァーあり、タートルズや初期バーズに通じるフォーク・ロック感覚あり、フィル・スペクターやブライアン・ウィルソンに通じる偏執的ポップ・センスあり、ランディ・ニューマンやニルソンに通じるヴァーチャルなノスタルジア感覚あり、ニール・ヤングに通じる求心力あり、ジョン・スペンサーやベックに通じるオルタナでノイジーなセンスあり……の、もうむちゃくちゃ魅力的な世界を作り上げている。

 窓の杜ふうに言えば“イチ押し!”。Windows95.comふうに言えば“GET IT!”です。近ごろはこればっか聞いてます。