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Johnny Cash
(Columbia)
2006.6.20

 世の中、サッカー、サッカーで。フラストレーションたまってる方も多いようですが。ぼくもたまってます。W杯でじゃなく、プロ野球で。交流戦もようやく終了。われらがジャイアンツは交流戦ブービー確定っす。東北楽天より下です。横浜より下です。みんな強いなぁ。つーか、よえーなぁ、ジャイアンツ。交流戦で借金10。ジャンアンツの、あの、なんとかいう監督さんは、何をやってるのでしょう。

 で、今ここに、そのなんとかいう監督さんの昨今の珍采配をだだーっと10個くらい書き連ねてみたんだけど、なんかバカバカしくなってきたので全削除。もういいや。ケガ人続出のせいばかりじゃないと思う。あの監督さんって、人生のピークがもしかしたら高校時代なのかも。大アイドルだったしね。なんか、その時代の野球をジャイアンツにも適用しようとしてるみたいに見えなくもない。

 まあ、いいや。切り替えだ、切り替え。ワタクシどもは22日のCRTオールディーズ交流戦で燃え上がります。憂さを晴らします。22日といえば、サッカーの日本×ブラジル戦がある日だけど。深夜というか、翌日の明け方からっすよね。運命のキックオフへの前哨戦として、多数の参加お待ちしてます。左の告知欄でチェックしてね。宮治さん、かなり気合入れて貴重映像など用意してくれているみたいです。楽しみ!

 というわけで、今回のピック・アルバムは、前回のCRTでも早々とみなさんで鑑賞した故ジョニー・キャッシュの未発表弾き語り音源集『パーソナル・ファイル』。73〜82年、キャッシュが自宅のスタジオで録音した膨大な未発表弾き語り音源から編纂された2枚組で。18世紀の賛美歌あり、30年代のカントリーあり、40年代のポピュラー・ヒットあり、70年代のシンガー・ソングライター作品あり……。ボブ・ディランの地下室セッションにも匹敵する、キャッシュならではの興味深いルーツ再検証作業の記録だ。

 ディスク1にはフォーク、カントリー、ポピュラー曲を。ディスク2には賛美歌、ゴスペルを。自作曲も含め全49曲の未発表音源。最近は、キャッシュが93年以降、リック・ルービンのアメリカン・レーベルからリリースしたストイックなアルバム群を評価する声をよく耳にするけれど。徹底的に無駄を省いた簡素なサウンドに乗せて、かつてのレパートリーの再演をはじめ、古いカントリー、賛美歌やゴスペル、コンテンポラリーなロック曲など、すべての曲を分け隔てなく、自らの物語として綴っていったアメリカン時代の味は、間違いなく本2枚組に記録された“私的ファイル”たちの延長線上にある。アメリカン時代のアルバムに関して、ルービンの功績を必要以上にたたえるファンも多いようだけれど、やはりキャッシュはキャッシュ。アメリカン移籍の20年前から、ルービンがいようといまいと、きっちり同じテーマを、誰のためにでもなく、淡々と追求し続けていたってわけだ。

 ジョニー・キャッシュという、深く、雄大な“文化”をより生々しく読み解くためにも、大きなヒントをもたらしてくれる素晴らしい発掘盤だ。アメリカンからの遺作も7月アタマにはリリースされるし。まだまだぼくの脳内ジョニー・キャッシュまつりは続きます。





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