Younger Than Yesterday ...
Richer reissues of The Byrds of their early days.
(Columbia / Legacy)
ぷはーっ!これはうれしいなぁ。本気の再発ですよ、これ。ザ・バーズの初期4枚のオリジナル・アルバム。気合の入り具合ではライノ・レコードとも競る勢いの、ソニー系レガシー・シリーズの一環だけど。20ビット・マスタリングによるリマスターで、むちゃくちゃ音質も改善されて。そのうえ、どの盤もレアなボーナス・トラックの嵐。未発表フォト満載のブックレットには、新たな充実したライナーもついてるし、詳細なレコーディング・テータも載ってるし。まいったぜ。しょんべんちびっちゃいますよ。お下劣だけど、まじに。まじまじ。
ビートルズを筆頭とするブリティッシュ・ビート・グループ勢の席巻ぶりにたじたじだった60年代中期のアメリカ音楽シーンが、満を持して送り出した“アメリカ側からの回答”としてのザ・バーズ。彼らの場合、初期のフォーク・ロック時代を経て、やがてカントリー・ロックに傾倒していってからの音源に対する評価が最近高まっているようだけど。やっぱりバーズといやぁフォーク・ロックでしょ…という声があるのもわかります。ぼくも好きです。かなり。初期の音源は、その行きつ戻りつの試行錯誤も含めて、なんだか聞くたびに新鮮な気持ちになれます。
てなことを再認識するのに絶好の4枚。ロジャー・マッギンの12弦エレキが炸裂し、時代に後押しされたサイケ・パワーが爆発するこの時期、1965年から67年のザ・バーズにどっぷし浸かっちゃいましょう。とりあえずボーナス・トラックの内容だけ、ざっと書いときますね。ご参考に。
Mr. Tambourine Man(1965)まだジム・マッギンと名乗っていたころのロジャー・マッギンに、ジーン・クラーク、デヴィッド・クロスビー、クリス・ヒルマン、マイケル・クラークという黄金のラインアップによるメジャー・デビュー・アルバム。プロデューサーはテリー・メルチャー。シングル曲としては「ミスター・タンブリン・マン」「オール・アイ・リアリー・ウォント・トゥ・ドゥ」を含む盤だ。ビートルズが「イフ・アイ・ニーデッド・サムワン」でパクった元歌「ザ・ベルズ・オヴ・リムニー」も入ってる。でもって、ボーナス・トラックは――
- She Has A Way
previously unissued version
vocal overdub/take 2
- I'll Feel A Whole Lot Better
previously unissued version
with alternate vocal track/take 2
- It's No Use
previously unissued version
with alternate lead guitar overdub
- You Won't Have To Cry
previously unissued version
with alternate vocal track/take 2
- All I Really Want To Do
single version - mono
- You And Me
previously unissued instrumental backing track/take 13
Turn! Turn! Turn!(1965)メンバー、スタッフは前作同様。アプローチもほぼ同じだし、同じ年のリリースでもあるから、まあ、デビュー盤とこれで2枚組と考えてもいいかな。この盤もいい曲ぞろいなんだよねー。さて、ボーナス・トラックは――
- The Day Walk
previously issued only on The Byrds Box Set
- She Don't Care About Time
single version - mono
- The Times They Are A-Changin'
previously unissued first version - mono
- It's All Over Now, Baby Blue
previously unissued version
take 1
- She Don't Care About Time
previously unissued version
take 2
- The World Turns All Around Her
previously unissued alternate mix
bongo version
- Stranger In A Strange Land
previously unissued instrumental backing track/take 10
Fifth Dimension(1966)ジーン・クラークが脱退(ゲスト・ミュージシャンとしてクレジットされてるけど)してリリースされた1966年の問題作。プロデュースはアレン・スタントン。サイケな「霧の8マイル」が話題を呼んだ一枚です。こういう音出してる若いバンド、最近多いよなぁ。ファンキーな「キャプテン・ソウル」が好きでした。ヴァン・ダイク・パークスがキーボードで参加。ボーナス・トラックは以下ですが、なんと最後の曲が終わったあと、15分くらいに及ぶインタビューが収録されてました。音楽的影響について語ってたりして、すごいよ、これ。未編集のままって感じだし。びっくりですわ。
- Why
single version
- I Know My Rider
previously issued only on The Byrds Box Set
- Psychodrama City
previously issued only on The Byrds Box Set
- Eight Miles High
alternate RCA studio's version
previously issued on Murray Hill album Never Before
- Why
alternate RCA studio's version
previously issued on Murray Hill album Never Before
- John Riley
instrumental version
Younger Than Yesterday(1967)ゲイリー・アッシャーのプロデュース盤。マッギン、クロスビー、ヒルマン、クラークの4人に加えて、ヒュー・マセケラ、ヴァーン・ゴスディン、そしてのちにバーズに加入することになるクラレンス・ホワイトがゲスト参加している。バーズのクリエイティヴィティのピークを記録した一枚じゃないかとぼくは思うんだけど。で、ボーナス・トラックは――
- It Happens Each Day
previously issued only on The Byrds Box Set
- Don't Make Waves
single B-side
- My Back Pages
previously unissued alternate version
- Mind Gardens
previously unissued alternate version
- Lady Friend
previously issued on single only
- Old John Robertson
single version