○医療法その他関係法令による広告について
(昭和二四年一〇月三日)
(医収第一〇二七号)
(愛媛県知事あて厚生省医務局長回答)
照会
標記の件について医療関係法令の運営上左記事項の取扱について疑義がありますから御教示願いたく照会致します。
1 医療法第三十九条第一項の規定により病院又は診療所に関しては同第一号から第七号に掲げる事項以外のものを広告してはならないのであるが、病院又は診療所でないもの(例えばあん摩、はり、きゅう等の施術所)が同条第一項第二号に掲げる診療科名と同様の名称を用いて広告した場合は医療法違反となるや否や、又この取締処置方法並びにその適法について御教示願いたい。
一例
婦人科、小児科、内科、眼科
某 診療所
二例
内科、小児科
無痛金ばり灸
某 治療所
2 あん摩、はり、きゅう等の施術所の広告について適応症を掲示し広告しても支障なきや否や、
右併せて御教示願いたい。
回答
七月二十六日付で貴県衛生部長から照会の標記の件について左の痛り回答する。
1 あん摩業、はり業、きゅう業又は柔道整復業に関する広告の取締は、あん摩、はり、きゅう、柔道整復等営業法第七条によって行うべきものである。
2 あん摩業、はり業、きゅう業等に関し適応症の広告をなすことは、理論上は技能に関する広告に該当するものであって、あん魔、はり、きゅう、柔道整復等営業法第七条に違反すると考えるが、旧規則当時における行政実例もあり、今直ちに適応症の広告すべてを同条違反として厳格に取り締ることは適当でないと考える。然し、その適応症の標示内容が多岐に亘ったり又明らかに誇大又は虚偽に亘ると認められる場合や、内科外科等の如く包括的な診療科名を掲げる場合は、適切な取締をすべきものと考える。
又これらの施術所が、「診療所」、「治療所」等診療所又はこれに紛らわしい名称をつけることは医療法第三条に違反するから厳に取り締られたい。
3 これらの違反を取り締るに当たっては、あん魔、はり、きゅう、柔道整復等営業法第三条第三号に規定する、「業務に関し…犯罪又は不正の行為があった者」に該当する者として、同法第九条により、一定期間業務を停止し、又場合によっては更に免許を取り消すことができる。