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無資格取り締り

警察庁、厚労省が検討

国リハあはきの会 嘆願書に理解

 

 国リハあはきの会(林幸男代表幹事)は、12日、警察庁と交渉を行い、無免許者に対する取り締まり強化のため、厚生労働省などとの具体的な方策の調整などを行うよう漆間(うるま)(いわお)長官あての嘆願書を提出した。これに対して同庁は、年内にも厚労省と無免許者問題についての検討会を開きたい意向を示したという。

 同会と警察庁との交渉は2回目。同会によると、「嘆願書」としたのは「一層の取り締まり強化が実現するよう、心からお願いをしたいという意味を込めたから」という。提出した嘆願項目は、

@はんらんしている無免許マッサージは年ごとに増加しており、これに歯止めをかけるため今後、一層の厳しい取り締まりを

A取り締まりの実をあげるためにも、厚生労働省など関係当局との具体的方策についての調整を行ってほしいという2項目。

 交渉の席で同会からは、「マッサージの業務定義がないことが、今日の無免許者の跳梁跋扈を生じている要因となっている。厚労省はマッサージに定義が無いと明言しているが、何らかの取り締まり基準が必要と思われる」とし、その基準の一つとして、「警察から厚労省に対する疑義紹介と、それに対する回答などがある。これを集約して取り締まりマニュアルなどを作成するため、厚労省と調整してほしい」と求めた。

 また、日本とタイとのFTA(自由貿易協定)交渉において、タイ側から「タイスパサービス」の受け入れを要求している状況などを説明したうえで、「法治国家として国民の健康を守るとともに、外国人の不法な滞在に場を提供するような事態は、国威にかけても早急に解消しなければならないもの」と語った。

 これに対し、警察庁は視覚障害者の有資格者が置かれた状況や無免許者が横行している状況に理解と前向きの反応を示し、年内にも厚労省などと無免許問題の取り締まりについての検討会を開きたいとの意向を語ったという。同庁と同省が無免許問題について合同の検討会を持つのは初めて。また、同会に対しては、「もっと警察を信頼して、無免許者の情報を積極的に通報してほしい。(警察庁としては)有資格者、業界関係者の協力がほしい」と要請を受けたという。