時計磨きに使用します。 何回でも洗って使えメガネや貴金属にも利用可能です。
ベルトを交換するのに使用します。有名なのがベルジョンのもの。MKSのもの(時計ショップTicTac等で購入可)は安価です。ベルトを外す事で、ベルトとケースの間の汚れをきれいにする事ができます。
まず箱、保証書、取り扱い説明書、タグ等の保管をしてください。高価な時計ではこれらは売却、交換等の際に時計の価値に影響を与えます。
また、故障時の修理、部品交換や製造年代を特定するための資料にもなります。
特別な事は必要ありませんが、使用後は直ちにセーム革やティッシュ、柔らかい布で 汗やホコリを拭き取るようにします。また、細かい部分は綿棒、爪楊枝等を使います。ベルトとケースの間はバネ棒はずしでベルトを外してから汚れをとります。
保管はテレビの上などの磁気がある場所や洗面所のように水気がある場所は避けるようにします。
文字盤を上にするか、リューズを下にして置くと精度が保てます。但し、固い場所にリューズを下にして置くとリューズに傷が つく事がありますので注意が必要です。
機械式の時計の場合、リューズは1日1回決まった時間に最後まで巻くようにし、使用しないときでも1週間1度程度は巻くように心がけます。
また、カレンダー付きの時計の場合、日付が変わる際(午後8時〜午前2時)にリューズをまわすと故障の原因になるので注意が必要です。また、この時間帯のカレンダーの早送りも行わない方が無難です。
時間合わせの針の移動は、正回転方向へ動かす様にし、なるべく逆回転させない様にします。
手巻き式
- ゼンマイを巻く間隔
時計によって違いはありますが、ゼンマイをフルに巻き上げてから 止まってしまうまでの時間(パワーリザーブ量)は約40〜50時間です。 しかし、トルクが安定している(もっとも安定して動作する)状態は、巻き上がりから半分程度ですので、約24時間は安定したトルクで動く事になります。 このため、ゼンマイは1日1回同じ時間に巻き上げれば良いということになります。
- 巻く回数
竜頭の心棒の周りのパッキンやゼンマイに余計な負荷をかけないよう 1日に何度も巻かないというのが原則のようです。
- 巻き方
巻き上げたら手を離し、また巻き上げるというのではなく、巻き上げたら、手を離さずに戻し、また巻き上げるという手順で静かに竜頭を前後に 回転させ巻くようにします。 これは、手を離すと巻きあがろうとしたゼンマイが勢い良く戻り、歯車を痛める事があるからです。
(時計の機構によっては、前後に巻くと「カリッ」っと引っ掛かるような感触になる場合があります。この場合は、前後ではなく、一方向に巻くようにします。)
また、巻き上がってくると最後はきつくなりますが、完全に巻き上げなくては、と力任せに竜頭を回すとゼンマイを切ってしまうことがありますので 注意が必要です。
自動巻き式
- 巻き方
腕につけたままの状態で自然に巻き上げることができるのが、自動巻きのメリットですが、一部の時計を除き、リューズでもゼンマイを 巻くことができます。
手巻きと違い、巻きすぎ防止の機構がついていますので、巻き切る心配は ありませんが、巻き上げが完了してもリュウズは空回りするだけなので、巻ききり感がありません。
(一般的にゼンマイは35回程度巻けば十分とされています。)
腕につけたままの状態で巻き上げる場合、夜間に止まらないためにも1日8時間以上携帯することをお勧めします。
長期間使用しない場合でも、定期的(3ヵ月に1回ぐらい)に巻き上げる事をお薦めします。
金属のブレスは中性洗剤と歯ブラシで洗うか煮沸洗浄することで汚れを落とす事できます。
また、最近では電気髭剃りの歯や入れ歯の洗浄剤が売られているので
これを利用する事もできます。
また、洗った後は自然乾燥で十分乾燥させてください。
プラスチックの風防は、傷が入りやすい欠点はありますが、細かい傷であれば プラスチック専用のコンパウンドで磨く事で驚くほどきれいになります。 この際ケースの隙間等にコンパウンドが入らないように注意が必要です。
ダイアルが汚れてしまったら交換することが可能です。
部品保有期間は多くの日本のメーカは製造中止後7年、オメガやロレックスなどは
20〜30年前に製造されたモデルまで可とメーカにより違いがあります。
交換するダイアルがない場合、メーカにて洗浄してもらうかオリジナルに
近い状態でリダンしてもらうことになります。
しかしながら、メーカによってはリダン等を受け付けないところもあり、
こういった場合、リダンを実施している時計店等に依頼することになります。
但し、メーカ以外でリダンされたものはオリジナルとして評価されなくなってしまう
ので注意が必要です。
尚、オーバーホールと込みでお願いすると安くしてくれるお店もあるようです。
革ベルトは、いくら手入れをしてもいずれ寿命がきます。
こういった場合にはベルトそのものを交換します。
交換の際にはオリジナルの尾錠も忘れず一緒に交換しましょう。
高価な時計の場合には最初から別のベルトに変えてしまう人もいるようです。
長期保管する場合にはよく乾かしてからしまうようにして下さい。 湿ったまま密閉された所にしまうと、革ベルト等にカビが生えてしまいます。 時計の場合、乾燥剤を使用すると種類によっては、時計に使われている油と 化学反応を起こし金属が腐食してしまうことがありますので、乾燥剤は 使用しない方が良いようです。 また、定期的(3ヵ月に1回ぐらい)に取り出してゼンマイを巻くようにして下さい。
保管場所には磁気、高温、多湿、直射日光等の影響を受けにくい所を選んでください。
機械式時計の場合、日差は約10〜20秒、月差で約5〜10分とされています。 (日差は一週間のずれを7で割る。)クウォーツ時計は月差0.3秒〜1.5秒が 一般的です。 これよりを大幅にずれる場合は、時計に問題があると考えても良いでしょう。
機械式時計の場合、定期的にオーバーホールに出す必要があります。 オーバーホールでは時計の分解修理、洗浄、注油、時間調整を行います。 これにより末永く時計を使用することができます。 オーバーホールの間隔は一般的に3〜5年が目安とされています。
金額は単純にオーバーホールのみで1万〜2万円程度かかります。 また、複雑な機構のものであれば4万円を超える事もあります。 部品の交換があった場合、その金額は交換部品の数によって異なります。
また、オーバーホールにだす前に外部の傷や日差を確認しておくと 良いでしょう。
使用後は柔らかい布などで軽く汚れを落とします。 一番大切なことは汗を良く乾かすことです。夏場は特に注意が必要です。 交換が可能であればブレスのものにすることをお勧めします。 また、汗を吸うとシミになったり、色落ちしたりすることもあります。 このため、時計は少し緩め(バンドと手首の間に小指が1本入る程度)に 付けるほうが良いでしょう。 これにより尾錠が掛かる穴の部分の負担を減らすことにもなり バンドも長持ちします。
革バンドの交換はばね棒をはずすことにより行います。
ばね棒には上記2種類の他、引っかける溝が一方にしかないものや パテック・フィリップ社の時計に多く使われているレバー付きバネ棒が あります。 また、ばね棒を使用しないネジ式のものもあります。
写真のタイプはばね棒はずし、もしくは精密ドライバーの先をバネ棒の溝に ぴったりと当て一気に押し下げて外します。
はめる時は先に一方のばね棒を穴にあわせ、もう一方のばね棒を指で押し付けながらはめ込みます。 ばね棒をケースに押し付けるようにするとうまくはめることができます。 この際、バネ棒を飛ばしてなくしたり、ケースに傷を付けないよう注意しましょう。
ケースに傷を付けたくない場合、ホーン等に事前にセロテープを貼っておきます。 これによりバネ棒がケースに擦れても傷がつきません。
ケースによってはホーンの外側までばね棒を取り付ける穴が貫通している物もあります。 この場合の交換は非常に簡単で、穴の外側から爪楊枝等を挿し込み、 バネを押しながらバンドをずらすだけではずすことが出来ます。 (ばね棒はずしの一方はこのために使用するようになっています。)
ネジ式の物は精密ドライバーを使用します。この際、時計に傷を付けないように ドライバーにセロテープを貼っておくと良いでしょう。 ねじが外れたらピンを引き抜きます。
尚、ばね棒は錆びてしまうと抜けにくくなるうえ、無理に抜くと ケースに傷をつけてしまう可能性もあります。 どうしても抜けない場合、革バンド(バンドが古い場合)の方を ハサミやカッターで切り取ることでばね棒をはずしやすくなります。
リダンは4種類に大別することが出来ます。
ベーシック・リダン 古くなって色褪せたり、汚れたりしたダイアルをオリジナルの状態に 塗り直すこと。メーカによってはリダンを受け付けないところもあり、通常はリダンを実施している時計店等に依頼するのが一般的。但し、メーカ以外でリダンされたものは塗料がオリジナルでは無いのでオリジナルとして評価されないので注意が必要。(日本ロレックスはリダンされた物はオリジナルでない旨正式に表明。) カラー・リダン リダンする際にオリジナルとは違った色やデザインにリダンすること。 カスタム・リダン ダイアルの文字盤はあくまでもオリジナルのまま、アップライトのインデックスを別の物に買えたり、プリントに変更したりしたもの。 偽造 ダイアルに写真製版でダブルネームのロゴ等を印刷したもの。