汚れを落とすのに使用するのがクリーナーです。
クリーナーには、チューブに入った乳化性(軟膏状)ものと液状のローションがあります。
乳化性のものの方が汚れ落ちは良いのですがシミになることがあるので注意が必要です。
ローションのものは保革効果もあります。
また、軽い汚れであればクリームを使って汚れ落としをする事もできるようです。
尚、使用されている革によって専用のものがありますので購入の際には
注意が必要です。
つやを出したり革を保護する為に使用するのがクリームです。
通常のお手入れではクリーナーで汚れを落としてからクリームをほんの
少し塗るようにします。
クリームには乳化性シュークリーム(瓶)と油性のシューポリッシュ(薄い缶)があります。
乳化性シュークリームは浸透性が高く保革効果があり、どんな色でも作ることができるので
靴クリームの75%をしめています。
シューポリッシュはつやだし効果があり、防水性が高いことが特徴です。
但し、ワックスを繰り返しぬると通気性が損なわれる上、
革が固くなることもあるので、定期的にクリーナーで落としてやります。
ひどい汚れには汚れ落とし用の消しゴムを使います。但し、あまり擦り過ぎると 一部分だけが色落ちしてしまうことがあります。
皮革用防水プレーには、防水効果のほか、汚れを付き難くする効果があるので
靴購入時に真っ先に吹き付けると良いとされています。(コードバンの靴は除く。)
スプレーが完全に乾いていないと防水効果が落ちてしまうので、
雨が降っているときにどうしても革の靴をはかなければならない場合には
少なくともお出かけの30分前にはスプレーし、完全に乾いてから履くようにします。
尚、起毛革専用のものもあります。
ブラシには毛足が硬い豚毛と柔らかい馬毛のものがあり、豚毛の方は汚れ落としの ブラッシング、馬毛の方は仕上げ(磨き)のブラッシングにむいています。
革によっては汚れがひどい場合、サドル・ソープを使って靴を洗う事ができます。
ソール・トニックは革底専用の保護剤で、水の浸透を防ぎ通気性を維持します。
上記4、5、6、8の作業は状況によって省略することができます。また、必要に応じて 革底の手入れ やコバにクリームを塗る作業を行ってください。
尚、革がカーフ、キッドやアニリン革の場合、シミになったり色落ちしやすいので手入れには細心の注意が必要です。 中性タイプのクリーナー、クリームを選び、まず、目立たない部分で試してから 使用するようにしてください。 チューブに入った乳化性クリーナーはシミになりやすいので要注意です。 また、ポリッシュ、クリームの塗り過ぎは禁物です。
定期的にシュー・レースをはずしてからお手入れしてください。
汚れを落としにくいので必ず新しいうちに防水スプレーをかけ、 汚れを防ぐようにしてください。 お手入れはまず、硬めのブラシで埃をとり、スエード専用天然ゴムブラシを 使いブラッシングするようにします。これにより、汚れが付着したゴムのかすが でるので、これをスエードブラシの裏側のブラシで取り除きます。 特に、縫い目やコバに汚れが溜まりやすいので念入りにブラッシングして下さい。
一般のレザークリーナーは使用しないでください。
落ちにくい部分汚れは専用の消しゴム(靴用の普通の白い消しゴムとは別物)を 使います。強く擦らず、軽く根気良く汚れを落すようにします。 全体的に汚れてしまったらスエードローション等専用のクリーナーを使います。
最後にブラッシングで起毛させ、防水スプレーをかけると効果的です。
色が褪せてきて、どうしようもなく気になるようであれば、最後の手段として スエード・インキ等をムラなく塗るようにします。 最初に専用のコンディショナーを布につけ、しわを伸ばしながら汚れを拭き取り、 その後、インキをかすれる程度の薄さで数回に分けて塗っていきます。
特にヌバックは丈夫ですのでワイヤーブラシなども利用できるようです。 ベロアも毛が倒れて、ぺったりしてきたら表面を軽く湿らせてワイヤーブラシで 起毛すると効果があるようです。
シミになりやすい革なので必ず新しいうちに防水スプレーをかけてください。
(水滴でもしみになります。)
汚れた場合は消しゴムで消すようにします。(汚れを落とすにはこの方法しかありません。)
普通のクリームはしみになってしまうので必ずヌメ革専用のクリームを使用するようにしてください。
(専用クリームでも革の色が変わったり、シミになることがありますので目立たない部分で
試した方が良いでしょう。)
あるお店で手入れについて聞いたところ、普通の靴と同じクリーナー、クリームが使えるといわれました。
「これではシミになるのでは?」と言ったところ、その場合はミンクオイルを全体的にぬって
オイルド・レザーにすればいいといわれました。
本当にオイルド・レザーなるかどうかは恐くて試していませんが、このような店員には注意が
必要です。
デリケートな素材なので柔らかい布かブラシで汚れを落とした後、
専用クリームを薄く塗ります。
普通のクリームはしみになってしまうので必ず専用のクリームを
使用するようにしてください。
特にラッカー系つや出し剤を使用したものは、つやがなくなるため
クリーム、防水スプレーとも使用しないほうが良いでしょう。
革の表面に樹脂加工を施し、光沢を出したもので、寒さに弱く、ひび割れしやすいので日頃からのお手入れが大切です。ローション等で 汚れを落とし、柔らかい布に専用クリームをつけ、すり込むように塗ってから乾拭きします。 濡れた場合には十分乾燥させてください。
基本的な手入れはスムースレザーの場合と同じですが、汚れがひどい場合湿った
濡れ過ぎていない布で靴をふくことができます。
(この場合ブラシで汚れを落としてから行うようにします。)
また、革を滑らかにするため、クリームをつける前にブラッシングしてください。
メーカーにもよると思いますがコードバンはブラッシングによって色落ちしたり
傷になることもありますので、ブラシには柔らかい馬毛のものを使うと良いでしょう。
メーカーによっては乳化性のクリームを薦めていないこともありますのでクリームは
靴に応じて使用してください。
また、防水スプレーは革を曇らせてしまうため使用を薦めていないものが多いようです。
その後、シューポリッシュを薄く全体に塗り、乾いてから丁寧に拭き取ります。
磨きかたもスムースレザーの場合と同じですが、水を一滴落としてから磨くとかなり輝きます。 また、仕上げはブラシよりは布で優しく磨いてやる方が輝きが増します。
網目に汚れが溜まりやすいのでこまめにお手入れすることが大切です。 汚れ落としには目詰まりしないローションタイプのクリーナーを使用します。
パラブーツのようなドレスシューズの場合には、基本的にスムースレザーと
同じ方法で手入れを行い、シュー・クリームにはビー・ワックスを使用します。
オイルド・レザーというとミンクオイルという感じがしますがそれは
ブーツの場合。
ドレスシューズには防水性もあり、ツヤもでるビー・ワックスの
方が良いと思います。
また、私の場合、オイルド・レザーにはシュー・ポリッシュは使用していません。
アニリン・カーフのように色落ちしやすいデリケートな革には、 専用のクリームかデリケート・クリームを使用します。
汚れがひどい場合は、ブラシや柔らかい布でホコリを落とした後、
固く絞った濡れた布で拭いてみましょう。
多少の湿りは革に水分を与えてやるという意味では良いようです。
それでも汚れが落ちない場合には湿った布にサドル・ソープをつけ良く
泡立たせてから、円を描くようにさらに泡立てながら洗っていきます。
15〜20分して汚れが浮き上がってきたら別のきれいな布を水で湿らせて
泡とともに汚れを拭き取っていきます。
これを布に汚れが付かなくなるまで続け、乾いた後にクリームを
塗って仕上げていきます。
デリケートな革の場合には洗うことが可能かを確認してから行った方が良いでしょう。
ワークブーツの場合であまりにも汚れがひどい時にはスエードシャンプーで洗います。
洗った後には乾いた布を押し当て水分を十分取ることが最も大切です。
その後、新聞紙を中に詰めて陰干しをします。新聞は水分を取るだけでなく
型崩れ防止にも役立ちます。
完全に乾いてからブラッシングして起毛させます。
油分補給が必要な場合、クリームは使うことはできないので ミンクオイルスプレーを吹きかけると良いようです。 この場合も乾いてから起毛させます。
メダリオンが汚れた場合には、綿棒に少しクリームを塗り1つづつ磨いていきます。
革底の汚れは、ブラシを使って石等を取り除いた後、サドル・ソープで汚れを落とします。 乾燥後は、専用のソール・トニックやミンクオイルを塗るようにします。 (ミンクオイルは革を柔らかくする効果もありますので、靴が新品で無い場合には 専用のソール・トニックの方が良いようです。)
完全に乾いたらブラシでホコリを取り除き、必要に応じてクリーナーで汚れを取り除いてから 乳化性クリームを少し多めに塗っておきます。 汚れやしみが残ったり、塩が出てしまった場合には、サドル・ソープで洗います。
ドライヤーや日光をあてて急激に乾かすと硬化、型崩れ、ひび割れの原因になります。
雨で中途半端に濡れてしまった場合、部分的に染みになることがありますので 思い切って靴全体を一旦湿らせてからお手入れを行ってください。
スエードの場合は完全に乾いてからブラッシングして起毛させます。 油分補給が必要な場合、クリームは使うことはできないので ミンクオイルスプレーを吹きかけ、乾いてから起毛させると良いようです。
おろす前には乳化性クリームをたっぷりめに塗りしっかり拭き取ってから、一晩寝かせます。 この際、ブラシなどを使ってコバの部分も丹念にクリームを塗ります。 翌日、シューポリッシュで磨き込み、最後に防水スプレー(コードバンの場合はお薦めしません。)を かけて自然乾燥させます。 ミンクオイルにも防水効果はありますが最初のうちは革がふやけ、色むらになるので使用しない方が 良いでしょう。 但し、靴の裏が革の場合、専用のソール・トニックかミンクオイルを塗っておくと、 縫い目から水が染みてくるのを防ぐことができます。 但し、ミンクオイルの場合、革を柔らかくする効果もありますので塗り過ぎると 逆効果になりますので注意しましょう。
起毛革の場合は、防水スプレーをかけ汚れを防ぐようにしてください。
1日履いたら洋服をハンガーにかけるように、靴もシューツリーをいれて乾燥させ、 型崩れしないようにします。 汗をかくと革の変色やひび割れの原因となりますので十分乾燥させるようにしてください。 また、普段のお手入れにおいてブラッシングだけでも毎日かかさず行うことが理想的です。 一度履いた靴は少なくとも1日、通常は2〜3日休ませてはくことが長持ちさせるコツです。
靴を履くと時はシューレースを十分ゆるめ、シューホーンを使って足を滑らせます。
十分ゆるめないと履き口を踏んでしまい、横にしわができてしまいます。
脱ぐときもシューレースをゆるめ、足首を押さえ靴のヒールをもって足を抜くようにします。
踵をこすりあわせて脱ぐようなことをすると左右両方の靴に傷が付いてしまいます。