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21 ON NET

読売新聞の特集連載記事に、“ 「英語」は今 ” と題して、近年の英語教育の現状と、課題、親の期待 や、幼児からの早期教育への取り組みなど、多岐にわたって、レポート形式で、連載されています。
 これらの記事を読むと、中には、親として ついつい あせった気持ちになるような内容も多くあります。
 行政の方も、全国で、現在 40の自治体が、英語特区に 認定されていて、それぞれ、独自の努力を 英語教育に傾けています。
 しかし、思いの方は強いのですが、その実際の行動は 手探り状態で、思いつくままに 各自ばらばらに取り組んでいる と言うのが、正直なところでしょう。

 連載記事についても、小学校での英語については、これからの方向性をさぐっている段階で、社会のニーズや、英語の重要性は、待った無しの状況であることは、よくわかっても、その実現の方策・システム となると、はっきりとした答えが出てきていない。ただ、各人、個々の行動 努力に任せるのみ と言った感がします。

 一例をあげるなら、2月3日の記事です。小学1年生で、英検2級合格 を取上げていましたが、2月19日の記事では、宮城県角田市 の現況を紹介し、小学校卒業までの目標を 児童英検 ゴールド合格 として 市としての統一カリキュラムを作成して取り組む とあります。
 英検2級は、単語数 6500 水準のレベルで 出題されるものですが、児童英検ゴールドは、おそらく、300〜400 レベルの範囲だと思われます。
 この差・ひらき は、一体 何なのでしょうか。

 小学校で、卒業までに どのレベルまで達成するのか? といった、最も根本的な目標設定さえ、現状では、全く、ありません。現場で実際に指導する者の判断に任されています。
 その結果、小学校段階で、地域によって、英語力に ゼロ から 中学レベル までの差がついてしまい、中学1年から、習熟度別授業 に踏み切る公立中学校まで出現しています。英語に関しては、教育の機会均等・平等は、もう、くずれているのです。

 だから、国の学校教育や、制度に、この混乱の解決を期待して待つことは、親や、当の子供自体にとって、いかにも不運な話だと思います。子供は、今の現実を生きています。10年後、20年後の解決を待つことはできません。

 私は、考察の末に、一つの具体的な結論に到達しました。小学生の段階で、英検3級レベルまでの英語力をつけるべきだと。
 このレベルなら、適切な学習方法によって、大多数の生徒に可能です。
 単語数は、2000〜2200語 この単語を使って、全て、耳から 言葉の中で、音として 覚えます。小学2,3年生 から始めれば、卒業までに十分達成できるはずです。そして、中学で2級以上。

 先に挙げた、小学1年生で、英検2級合格も、おそらく、実際はこのレベルだと思われます。英検は、出題の50パーセントは、リスニングで、この中で使われる単語は、たとえ、2級でも、日常会話的な基礎的な語句がほとんどです。多分、リスニング、リーディング、合わせて6割以上の得点で合格ですから、日常会話がしっかりできれば、2級も合格可能です。英検のマジックでしょうか?

 だから、しっかり、3級を獲得しましょう。これなら、ほとんど、費用もかけずに 実現できます。大多数の子が、必ず達成できます。決して大言壮語ではありません。

 そのために! 何をするのか? 
 21 ON NET が作製編集した教材は、幼児、小学生は、NHKホームページ のエイゴリアンゲームが中心になっています。 NHK のホームページから自由に利用できますが、そのままでは その力を生かせません。生徒が、学習に使いやすいように、文章ファイルを補い、日々のスケジュールを組んで、1年間、2年間と繰り返して学習できるように 配列しました。 ゲームもファイルに取り込んでありますから、パソコンさえあれば、ネットに繋ぐ必要もないです。

 エイゴリアンには、中学2年までの基本的な表現が含まれていますから、繰り返して学習するうちに、音・音声として、頭に記憶されます。日常の基本会話で、言いたいことが、瞬時に、口から出てくるように作られています。
 もちろん、リスニングは、最も得意な分野になってきます。そうなると、英語の学習は楽しくなって、目標が高くなり、希望が大きくなってきます。そろそろ、エイゴリアンを卒業して、次の教材にステップアップすることになります。

 エイゴリアンの TVでの スキットの中には、中学3年生で学習する内容もあって、ある程度 力がついてくれば、スキットも丁寧に読んで、練習します。また、文法 については、国語力と合わせて考えることが重要です。国語の力のある子には、文法も説明しなくてはいけません。
 日本語と英語では、構造が かなり違いますが、それらの違いを比較して覚えれば、蓄えられた英語の知識・材料の整理に おおいに有効です。文法の理解があれば、応用がスムーズにできるでしょう。応用する事によって、英語力が、一気に広がり、自信がついて来ます。また、母国語である日本語に新しい発見が生まれ、国語力も同時にアップしてきます。

 小学校での英語教育、あるいは、小学生からの英語学習に批判的な 教育者や、識者も時々みかけますが、彼らの理由は、大きなものとして、2点です。

 一つは、「効果がほとんど無い」 その理由は、小学生から学習した子供と、中学から始めた子供と、中学2年生時には ほとんど差が無いからです。
 二つには、「日本語の力を養うことに力を注ぐべきで、小学生の段階では、国語も、英語も、共に中途半端になってしまう恐れがある」 と言う理由です。

 確かに、その様な傾向が多くみられます。おそらく、大部分の 早期から英語を学習した子供たちが、この指摘にあてはまると思います。
 なぜなら、早くから英語を始めて、“英語がすごくできるようになった” と言う成功例は、極めて少数だからです。また、二点目の 日本語の方は、英語をやらなくても 年々 弱くなっています。家庭での生活における 活字離れの結果でしょう。だから、英語よりも国語の方を となってきます。

 しかし、これら二つの理由は、これまでの 小学生の英語学習 に欠点が有ったのであって、決して 英語の早期学習そのものに 問題があるのではありません。
 たとえ少数でも、英語がすごくできる子が出てくる と言うことは、その子達と同じ様な効果のある 優れた学習方法を実行しさえすれば、大多数の子供が 英語ができるようになり、以上の批判は解消するはずです。

 では、今までの 幼児・小学生英語の欠点とは何か?

 それは、はっきりと指摘できます。「3年後、5年後に繋がる明確な目標設定が無い」 ことです。そして、それを実現するための教材や、システムの準備も有りません。目標設定が無いのですから、その実現のための準備が無いのも当然ですよね。
 これを、しっかりと確立すれば、学習効果は 必ず出てきます。

 その目標を、私達は、具体的に 英検3級合格 としました。このレベルが、日常使える英語の基礎 だからです。そして、このレベルなら、小学生のだれでも 適切な方法で学習すれば、実現できると確信します。

 その適切な方法とは? 結論すれば、エイゴリアンを3年間 続けて学習すれば、間違いなく 英検3級に合格できるということです。そして、中学で2級。これが、当然のプログラムになります。
中学生の内に、英検2級 を取るために、小学生の英語学習が必要となります。そして、中学生で 2級レベルに達しないと、1級への道は、大半の人には開かれない事になります。
 また、1級レベルに達しなければ、実用的な英語力とはなりません。知的な内容を含むスピーチ、ミーティング、ディスカッション、ディベイト、シンポジューム これらが、不自由無く聞けて、自分の意見が言える、話の中に参加できてこそ 実際的な英語力ですから、これは 1級レベルの能力になってきます。
 
 最後に、一つ 強調したいことがあります。
 英検2級までは、早いか、遅いか の違いはあっても、英語に興味のある者が 学習を続ければ、その内に到達できます。だれでも、そこまでは登ることができるでしょう。
しかし、それまでに比べたら、けた違いの苦労・困難な英語の壁・クリフのような 厳しい1級の壁が、実は この先にあります。環境に恵まれている人を除いて、ただ 興味だけでは、この壁を越えることはできません。
 これまで、大半の者が、此処から引き返していきました。自分の無力を実感して・・・だからこそ、スピードが大切になってきます。中学の内に 2級に到達すれば、まだ先に、3・4年と学生が続きます。若さが続きます。情熱とエネルギーが溢れています。その期間こそが、英検1級(TOEIC なら900点以上) 挑戦の最良のチャンスとなるでしょう。
そして、みごと 登りきることができるはずです。
私達 21 ON NET の目標は、あくまでも、全員登頂 です。