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空想BGM : Beat it /Michael Jackson 


てめぇらさっきから黙って聞いてりゃ
いい気になりやがって!


さっさとこっちへ降りてきやがれっ!




てめぇらなんぞ、

2羽いっぺんに踏み潰してくれるわぁ…




ポンポンッ




あん?



子供の言ったことだからぁ〜



かっちーん!

お前、たたッ斬るっ!!




きゃ〜!




何てこと言うんだよ、兄さんっ!



くるっ

あっ、こんにちは〜



こんにちは〜、ひよこさん。



くるっ

うふふ…くすくす…



!!

あれっ?
何で弟には何も言わないんだよっ!?


兄さん、それはねぇ、
あいさつを返しさえすればいいんだよ。

あいさつを返しさえすれば彼らは何も言わないんだ。
そういうふうに改良されているからね。


改良?

ど、どういうことだよ。



兄さん、これは極秘情報なんだけどね…
実はね、ああ見えて彼らは

某国のとある秘密機関が極秘に開発した
「サイボーグひよこ」なんだ
よ。




某国のとある秘密機関…ひょっとして都市伝説レベルの話?
だいたい極秘情報のはずなのに、何でアンタが知ってるのよ。




彼らはね兄さん、敵対する相手の潜在意識にいとも簡単にもぐりこみ、
相手の一番言われたくない、触れられたくないことを
瞬時に突き止めることができるんだ。

そしてそれを武器に相手の心の中を徹底的に打ちのめす…
それが彼らサイボーグひよこの使命なのさ。




サイボーグひよこ…使命…




姿を「ひよこ」ってところにも意味があるんだよ。

誰からも愛される可愛らしいひよこに、
心の中の触れられたくない部分をとことんほじくり返される…
これほどの精神的ダメージはないからね。

でも、心をズタズタにする方法は人道的にどうかということになってね、
ひよこを使った作戦は中止になったんだ。

で、受けるダメージが少ないように、
若干ゆる〜く改良されて、この街に放されたってわけ。



そ、そんなら、

作戦が中止になった時点で
処分しちゃえばいいじゃねーか。


処分を請け負う人間がいなかったのさ。
じゃぁ、兄さんさぁ、

あんなカワイイひよこを処分するなんてこと、
兄さんにはできるのかい?


えっ?えぇ、まぁ、

できると思いますけれども…



…ちっ。




そんな奴よ。訊くだけ愚問。



あの…ちょっと待って
ちょっ、ちょっといいですか?

あのひよこちゃんたち、
サイボーグなんかじゃないですよ。




えっ?


あんまりもっともらしくおっしゃってたから
悪くてなかなか言い出せなかったけど、

ひよこちゃんたちは、私たちと同じ妖精仲間。



お前らと同じ妖精?
てか、お前ら妖精だっけ?



そうそう、妖精。
(もう〜、何度言ったらわかるのよ!)

確かに、あいさつを返されないと
持ち前の超能力で相手の一番触れられたくないところを見つけ出して、
メッタメタにしちゃうちょっと悪い癖はあるけど、
でもあの可愛さのおかげで誰からも非難されることもないの。



それに、アレだけかわいいひよこちゃんから
挨拶されて無視する奴なんてそうはいないしね。

だから被害らしい被害も
そんなに無いんじゃないかな。


弟、てめぇ、

さっきの情報どこから仕入れたんだよ!


えっ?…ああ、

…ビックリッコ・ムー。




ビックリッコ・ムー?なんだそりゃ。




あの…




なんだよ、じいさん。



コレ……よろしくお願いします…










!!


空想BGM : Say Say Say /Paul McCartney & Michael Jackson


このホームページの他に、
不思議コンサルタントってのもはじめましてね…


で、このオーパーツってのはあの…あれですわ…ほら…




なんだ、こりゃ。
こんなのどう考えたって胡散臭いじゃねぇか。

弟、おまえともあろうものが、
こんなものの情報をまともに信じてたのかよ。




……。




ハハッ!なるほどね! 言われてみれば

「某国のとある秘密機関…」なんてテキトーな表現しているところ、
確かにおじいちゃんらしいや!




へぇ〜、

おじいちゃん、サイト立ち上げたんだ。


きりっ☆

ええ、そうですけど、なにか?
↑↑
(ちょっと得意げ)


すごいね〜おじいちゃん、若者みたいだね〜。
そのバイタリティ、ホント尊敬しちゃう!

でもね、でもね、おじいちゃん。



え…?


作り話をあたかも
本当の話として紹介する、っていうのは、

ん…ちょっとどうなのかなぁ。


まぁ、多少ウソも混じってますけど…

えっ?何?だめなの?


若者に受けるぞ〜こりゃいいぞ〜って
ちょっとおどけてつい脚色しちゃったんだよね〜。

でも、その場合はどこかに
“脚色しました〜”ってちゃんと記しておかなきゃね。
明らかに大嘘だったらいいんだけど、
おじいちゃんの情報、ちょっと微妙でしょ?


本気にしちゃう人もいるし、

扱ってる内容が内容だけに、
場合によってはパニックになっちゃうことだってあるからね。


まぁ、それほどの影響力は無いと思うけどね。

しかし、パンダちゃんたちって
口調は優しいけど何かネチっこくない?



パッ…パニック!

わしはそんなつもりは…ただ…みんなの喜ぶ顔が…




う…う…う…っ



あっ、泣いちゃった!

ほら〜、パンダちゃんたちが
ここぞとばかりにキツく言うから〜。




あわあわあわ…
(やりすぎたっ!)


おじいちゃん、そんな泣かなくても…
これから変えていけばいいんだからね。


…いい、いい、もうやめます!

家に帰ったら即刻削除します!!



そうだっ!じじい。

そんな、全く何にも役に立たないもん、
さっさとやめちまえっ!!


兄さんっ!何も知らないくせに、
無責任なこと言うなよっ!!

おじいさんは、そのサイトを立ち上げるのに
15年かかったんだぞ!!
キーボード入力…マウスの使い方…



うるせ〜うるせ〜うるせ〜、
大体お前がこんなもん信じたのが悪いんだろうがっ!!

このどどど、ド変態野郎っ!!


何だ、あんたっ!!

そのことと今は関係ないだろっ!!



あらま、
何か、

サラッと認めちゃってますけど、弟さん。

お前、今、

俺のことを…あんたって…

(おれのかわいいブルース弟が…)
(いつも兄さん兄さんって甘えてきた奴が…)
(この俺を…「あんた」呼ばわり…)


しゅん…

……。


ホント打たれ弱いねぇ〜、あんた。




…おじいさん、サイトはぜひ続けてください。

これからも私は、どんなことがあっても、



う…う…う…っ



あなたを信じ続けますから。
ちゃんと受け止めますから。



…え?

…はぁっ!?


つづきはこちら。





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