優れものFILE NO.005
「ちょっとだけ現実逃避」のための便利アイテム
100円カレイドスコープ キャンドゥ
100円で、まさかこれほどのトリップ感が得られるとは。
今回ご紹介するのは、100円ショップ・キャンドゥで見つけた
カレイドスコープ(万華鏡)でございます。
![]() 変幻万華鏡 購入場所:キャンドゥ |
試験管のような形状の 透明のプラスチック製の筒の中には 透明の液体(水?だろうね)と 様々な形のスパンコール、そして 油性と思われるブルーの液体。 スマイルマークの部分を持って くるっと回しながら筒を上下させ、 中身が上から下へ落ちていく様子を 覗き穴から見てみると…… |
![]() |
![]() ![]() |
目の前に幻想的な世界が広がります。 カラフル模様がうごめく様はまさにサイケデリック! 外の光がうまい具合に取り込めれば トリップ感はさらにUP! (実際は画像よりずっと綺麗です。) ちょっとした「現実逃避」にもってこいですよ。 |
![]() 先日、押入れの整理をしていたら、“ゲーム”と記されたダンボールがひょっこり。 今の家に引っ越してきて以来、一度も開けられることの無かったその箱を 久しぶりに開けてみることにした。 箱の中身は、まるでゲームの歴史をみるようだ。 といっても数はそれ程でもないので、すごく大雑把な歴史ではあるが。 その中からいくつかをピックアップしてみると……
ざぁっとみてお分かりのように、私のゲームの嗜好はかなり偏っている。 傾向として、RPGやシミュレーションのような、 仮想現実の中になるべく浸れそうな要素が強いものが多い。 なぜならこれらをプレイしていた当時、 私にとってTVゲームは"現実逃避”の手段という役割も担っていたから。 はじめのうちはそうでもなかった。マリオやドラクエをやっていた頃は。 あくまでゲームは単なる「遊び」でしかなかった。 「ファミコンは時間を決めてオールクリアー!」の鉄則を守り、 少しずつコツコツとクリアしていく。 基本はあくまでも"子供のお手本”的優等生スタンス。 毎日なんてとてもじゃないけどやらないし、 ゲームを1つクリアしてしまうと、1ヶ月くらい全くやらなかたっりもする。 1日のプレイ時間も長くてせいぜい2時間。大抵1時間以内でスイッチを切る。 といっても、ファミコンを購入した頃、すでに私も成人式を迎えるような年だったし、 すでに落ち着いちゃってたといえば、まぁそういうことなんだけど。 それなのに、ああ、それなのにそれなのに。 だんだん年を重ね、社会的なストレスにさらされる機会が増えるにつれ、 ゲームに対する“優等生”な姿勢は、次第にぐらつきはじめた。 今の自分を少しでも忘れたい。忘れさせてよ、頼むから。 パラパラと崩れ落ちる“優等生スタンス”の壁。 こうして単なる遊びのはずだったTVゲームは、 徐々に「現実逃避」のための必須アイテムへと変わっていったのだった。 特にプレステ購入以降、さらにそのスピードを急速に上げながら。 “壁”が崩れたといっても、以前と同様、毎日やるわけではないし、 1〜2ヶ月くらいブランクが空くこともしばしばだったが、 ただ、以前と大幅に違うのは、プレイ1回にかける時間。これは変わってしまった。 一度その世界に浸ってしまったら最後、もうなかなか抜けられない。 休日の前日などはもう無茶苦茶。 夜9時頃から始めて、翌日の朝9時くらいまでぶっ通しでやり続けたこともあった。 “仮想現実ワールド”の滞在期間は、 身体がフラフラになるまで、瞼が開けていられなくなるまで。 この謎を解くまでは、このアイテムを見つけるまでは、この敵をやっつけるまでは…… 一時的とはいえ「現実逃避」の心地良さを知ってしまった私には もはや自制心もなにもコントロールできなくなってしまっていた。 そして、そんな無茶がたたってか、 とあるゲームの最中とうとう身体に異変が…! そのゲームの名は「A列車で行こうW(A W EVOLUTION)」 ![]() プレイヤーが総合鉄道会社の社長となり、 未開発の土地に鉄道を引き、ビルを建て、人口を増やしながら、街を発展させていく 開発シミュレーションゲームである。 私は、このゲームのハマリ過ぎで、一度身体を壊しかけた。 「5〜6時間連続」なんてザラだった。 同時にやらなきゃいけないことが多すぎて 現実のことを考える余地なんて全く無いこのゲームは このうえない最高の逃げ場所で、 特にこの頃、精神的にかなり弱くなっていた私は、 ついつい今まで以上に無茶な取り組み方をしてしまった。 ドキッ… 私がはじめにその異変に気がついたのは、 このゲームに取り組み始めてまだそれ程経っていなかった頃だと思う。 初回は確か感じなかったはずだ。だが、2回目のプレイではすでに数回は感じていた。 ドキ、ドキ… そして、それがだんだん頻繁に起るようになり、 そのうちゲームプレイ中以外でも起こるようになった。 こうなってくるとさすがの私も恐怖を感じずにはいられなくなっていた。 ドキ、ドキドキ、ドキ…… この世の中に"心臓の不調”ほど、人を不安にさせるものはない。 私はそれからしばらくゲームを断つことにした。 その後しばらく様子を見ていたのだが、動悸は無くならず、 そしてとうとう、外出先で「心臓発作のようなもの」(ホント死ぬかと思った!)を起こし、 急いで病院に駆け込むことになる。 原因は不明。心臓の異常も無し。医者には結局、ストレスでしょう、と言われた。 異常無し、と言われれば安心するもので、その後心臓も徐々に落ち着きを取り戻し、 動悸もほとんど起こらなくなっていった。 (吉祥寺のタイ料理の店で激辛レッドカレー食べたら完璧に治っちゃったんだよね、なぜか。 ちょっと調子悪い時は「激辛カレー」がおすすめです!今までも2回助けられました) それにしてもストレス性の動悸とは。 私は逃げ場のはずだった仮想の世界の中でも、 知らず知らずのうちに大きなストレスにさらされていたのか。 何せ長時間も総合鉄道会社の社長のイスに座ってるワケだから…違うか(笑)。 ゲームに逃げている自分が心の奥底では実は凄く情けなくて、それがまた新たなストレスを生んで… まぁそんなところだろう。結局ゲームに逃げたって何の解決にもならないのだ。 そんな「あの頃」も今はもう昔。 今はもうゲームに逃げようなんて全く思わなくなった。 さすがにこの年にもなれば、もう現実から目をそらすわけにもいかない。 現実から逃げてる暇なんてこれっぽっちも残ってない。 今、こうして「あの頃」の自分を振り返ると、「時間を持て余す幸せ」ってあるな、とつくづく思う。 当然、当時の私はそんなことに気づいちゃいなかったが。 だからってあの頃の方が今より幸せかといったらそうでもないし。 まぁ、ゲームに没頭できるほど時間を持て余してた「あの頃」も、余った時間なんて殆んど皆無の「今」も、 どっちも幸せってことで、お後がよろしいかと(笑) ![]() |