ブレンド米
A米とB米をブレンドして美味しいC米を作る技

ウイスキーを好きな方ならご存じと思うが、ほとんどのウイスキーはモルトとグレーンという原酒をブレンドしてつくられたものである。このブレンドの技がウイスキーの出来を決めるといってよい。もちろんモルトだけ、グレーンだけでも十分美味しいのだが(これをシングルウイスキーという)、ブレンドすることによってさらに違った味を作りだす。
お米もこれと同じことが、お米屋さん(あるいはスーパーなどに出す精米所)でもおこなわれている。

同一県の同じ 銘柄米でも味は違っている
「コシヒカリ」あるいは「ひとめぼれ」というブランド米なら全国どこで栽培されたものでも同じ味かというと、そうはいかないのである。気候、土壌、作り手が違えば当然のことながら味も違う。それは全国でなく、同じ県内でも言えることで、○○県のコシヒカリと一言でいっても味は月とすっぽんほどの差があることもある。そこでコシヒカリというブランド米に味のばらつきが出ないように、各地域のお米をブレンドして一定の味を作りだしている。ブレンドするのはお米屋さん。大規模精米所など。そのため厳密には米屋によって味も微妙に違うといえる。
新潟産コシヒカリといえば、新潟県全域の田んぼで摂れたコシヒカリをブレンドしたもの。新潟県魚沼産コシヒカリならば、新潟の魚沼という地域の田んぼからのコシヒカリのブレンド米。新潟県
魚沼産コシヒカリといえば、魚沼の中のさらに限定した南魚沼という地域の田んぼからのコシヒカリをブレンド。もっと絞って、南魚沼郡大和町産コシヒカリとなると、南魚沼郡の大和町というさらに限定した地区の田んぼから収穫されたコシヒカリのブレンド米を指す。
地域がどんどん限定され、せばめられた地区からのブレンド米の方が、美味しいことは言うまでもない。もちろん、あわせて価格も高くなる。
これは新潟に限らず、日本全国どこでも同じことである。
政府が備蓄している「備蓄くん」というお米は、日本全国から集められたお米がブレンドされたものだ。

お米を買うときには、何県の何地域産なのかというところにも注意して銘柄を選ぶのはもちろんのこと、そのお米の精米をしているところやお米屋さんがきちんとした仕事をしているかどうかまで判断して欲しい。と思うのである。


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